仏歯寺を全ぶっぱで振り返る
通り抜けるくらいの時間だけど、スリランカの人々の生活が垣間見れました。
当たり前だけど世界は広い。自分の知らないところで知らない人達が懸命に生きている。
象の孤児院、バザールときて、次は世界遺産キャンディにある仏歯寺へ向かいました。
仏歯寺は「ぶっぱ」じゃないよ「ぶっし」だよ
キャンディはセイロン島の中央に位置する都市。スリランカの人口の7割を占めるシンハラ人の最後の都で、王宮建造物群や仏歯寺を含む文化財は聖地キャンディとして世界遺産に登録されています。知ってました?私はもちろん知りませんでした。スリランカはヒンドゥー教徒が多いと思っていたくらいですから(スリランカの7割は仏教徒とされています)。知らなかった〜南無〜無知〜。
そんな聖地キャンディにある仏歯寺は、スリランカの仏教徒にとって重要な信仰の地であり最も重要な巡礼地の一つです。あっだから聖地かなんですね。これも全然知りませんでした。南無〜無知〜。
ってことでバスに揺られて仏歯寺に到着です。
仏歯寺は観光地としてもメジャーですが、観光客と同じくらい現地の仏教徒が巡礼に来ていました。スリランカの前日に京都でお茶をしばいてきましたが、京都は内外の観光客でごった返していました。京都は京都で素敵ですが、これだけ現地の仏教徒の方がいると仏教徒の巡礼を覗き見させてもらっている感がありました。現地の人の生活を覗いちゃうやつ、背徳感が癖になるやつ。
この時期のキャンディは乾季で旅行には最適でした。日差しはかなり強かったですが、アチ〜ってやつとスリランカに来た〜感の重なりが気分を昂らせてくれてちょうど良いシャブでした。この青空、本日も晴天なり。
仏歯寺には裸足で入ります。照りつける日差しが足元の石を熱し、アチ〜のなんの。これ、すでに修行の一環じゃね?さすが巡礼地。南無〜。
そうそう、このツアーには現地のガイドさんが全日程通して付き添ってくれました。
日本語はユン・ソナ以上アグネス未満くらいでしたが、滲み出る愛嬌と優しさでいつも僕らを和ませてくれました。スリランカの人達が元気で優しく見えるのは、この方の印象が大きいのかも知れません。本当にありがとうございました。
そんな彼が、仏歯寺内も案内してくれます。ここはあーで、あそこはあーで、そいでこーで、みたいに。ただ人も多くガチャガチャしていて、所々あまり覚えていません。ごめんなさい。
中に入ると様々な装飾や像が出迎えてくれました。この花みたいなのもアレですね、曼荼羅みたいに深い意味が込められているやつ。円と円が重なってご縁がありますように、そして花開きますようにみたいな。ここも説明された気がするけど、全然覚えてないや。ごめんなチャイ。
本堂では仏歯が祀られており、多くの仏教徒がお祈りを捧げていました。本当に熱心に、ひたむきに。写真を撮ったつもりでしたが、全然残ってなくて、もしかしたら厳かな雰囲気にここだけ撮らなかったのかも知れません。それくらい、本堂は観光地ではない雰囲気でした。ラ・ムー。
僕はクリスマスにはケーキを楽しみにし、年明けには初詣でおみくじを引いて一喜一憂するくらいには寛容な仏教徒です。だからか、人が何かを信仰するという事を、少し勉強してみたいなと思いました。それくらい熱心でひたむきで、そして生活に根付いている何かを感じました。うん、次来る前には勉強します。次来る、前には。
本堂を抜けて一階に行くと、幾つもの仏像やレリーフで飾られた部屋に着きます。レリーフには仏教と仏歯寺に関する歴史が描かれており、ガイドさんが一生懸命に説明してくれました。
レリーフで繋がれる物語。それは我々が知らない神秘。なぜキャンディに仏歯が祀られているか、なぜ仏歯が尊ばれているのか、そんな壮大な物語。
けれど、全然伝わらんのですよ。ガイドさんが一生懸命説明してくれるんですけど、全然入ってこんのですよ。長く長い飛行機からまだ一夜しか明けていない我々。早朝から謎のテンションで奮い立たせていましたが、象の孤児院やらバザールやらを経て、テンションドーピングも限界です。日本語の間に時折入る謎の日本語変換、想像してみて下さい、ルー大柴に説明される真面目な仏教の歴史……今で言う滝沢カレンの料理実況です。そりゃもう、全く頭に入ってこんのですわ。昨年もこのツアーに参加していた人生2回目この説明2回目の方曰く「去年も全然わかんなかった」らしいです。そりゃ仕方がない。私は速攻耳からの情報を遮断して、レリーフ下の英文を一生懸命読み解くことに全集中しました。うん、その方が理解し易かったです。
要約すると、釈迦の40本の仏歯にはすげー力があって、お姫様が髪の中にしまったり隠したりして最終的にここに祀られました。みたいな感じです。ここからは予想ですが、仏歯40本全部集めると金の象が出てきて願いが叶うやつだと思います。掴もうぜ!
そんなこんなな仏歯寺でしたが、最後の部屋は展示室のようになっていました。
僕は無知だったので知りませんでしたが、ジャヤワルダナ氏の展示室です。
ジャヤワルダナ氏は日本の恩人と言われています。後にスリランカの2代目大統領となるジャヤワルダナ氏は、1951年にセイロン(のちのスリランカ)代表としてサンフランシスコ講和会議に出席します。敗戦国の日本に制裁を与えるべきと言う議論が起こる中、彼は「憎しみは憎しみで止むことはなく、慈愛によって止む」という仏陀の言葉を用いて他国の代表を説得しました。これにより最終的に参加者たちの心を打ち、同じ仏教を信じる国として日本の自由を守ったと言われています。ここに来なければ、僕はこんなことも知りませんでした。縁が縁をどこかで繋ぐんですね。大事にしなきゃ。慈愛屋さんになりたいな。
ちなみに、スリランカの首都『スリジャヤワルダナプラコッテ』は彼の名前から付けられています。もちろん知らずに、ただ長いから覚えていました。無知〜南無さん〜。
そんなこんなで足の裏をジリジリさせながらの仏歯寺も終わりです。
予備知識少々からの旅行、からの振り返り学習、からの文章書き起こしで再び旅行に行きたくなりました。こういう旅行の仕方もいいですね。
本当はこの後のキャンディアンダンスと1日目の終わりまで書き上げたかったですが、長くなったので今日はここまでにします。
あぁ、今日中に間に合って良かった。
君のためにも書きました。
BGM:赤い公園「pray」
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