2021.11.2(火)朝井リョウ漬け
カーテンを開けても天気が悪くて薄暗い。1時過ぎにLINEが来ていたのに、気付かずに寝ていた。健やかなるときも、やめるときも、いついかなるときにもヘルプには速やかに寄り添いたいと思っているので、アルミ缶を落としたくらいに少し凹んだ。夜中のすぐに返信くるかな?という数分にある機微を、できれば撲滅したい。
朝の支度にドライヤーを手に取ると、コードがぐるっくるに捩れていた。本体を高く持ってコードを宙ぶらりんにして、捩れを直す。上から下に親指と人差し指の腹で捩れを擦ると、クルクルと自転しだす。それを眺めながら、浅田真央みたいだなとか、いやドーナツスピンといえば中野友加里か、なんてぼやぼやする。頭の中は大体いつもこんな具合。
朝井リョウの『どうしても生きてる』を読む。短編一つ一つに、生きづらさの中の活力を見る。我々はどうしたって「どうしても生きてる」のだ。なんて言葉を朝から浴びる。
学生(と患者さん)の付き添いで売店に行く。何気なく売店の本棚を見ると、朝井リョウの『正欲』があり心が躍る。数冊置けない新書の棚に、これを選書するとは。あっぱれなり。と、ただ自分がハマっているだけなのに、店長を呼んで謝辞を伝えたくなる。急にこの良さを学生にも伝えたくなり、確実に鬱陶しいおじさん味が出る事をわかりながらも小声で勧めてしまう。こういうとこ、治んないんだよね。なんてタイムリー自己嫌悪になっていたら、『桐島部活やめるってよ』を持っているらしく、未読なので貸してもらうことになった。映画は好きなんだけど、この前まで朝井リョウに何故だか抵抗があって読まず嫌いだったのでこれは嬉しい。言ってみて良かった。『正欲』を選書してくれた店長さん、ありがとうございます。
BGM:iri「ナイトグルーヴ」
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