雑記 2021.1.23(土)自分で拵える
朝起きると犬が腕枕をして寝ている。寒くなってくると夜な夜な布団に潜り込んでくる犬。
最近は僕の前胸部から臍への曲線に、背中をぴたりと合わせて寝るのが好きらしい。
そして、朝になると大概、僕の腕か手に顎を乗せて寝ている。愛らしい、なんたる人たらし。
犬を布団に入れない方がいいという人もいるけど、わかりました。ありがとう。と受け止めて、僕は今日も犬と寝ます。
今日は起きたらケーキを食べると決めていた。LAUKIKAさんの月一回、頒布会のおやつ。毎月必ずやってくる確定した幸福。しっかりとケーキをお出迎えするために、歯を磨いてお風呂で髭を整える。テーブルに乗っていたほうれん草のお浸しをつまみ食いし、コーヒー豆を準備してお湯を注ぐ。豆を蒸らしている間に冷蔵庫からケーキを取り出し、ナイフとお湯を準備する。うん、我ながら流れるような作業に無駄がない。コーヒー豆に再びお湯を注ぎ、お湯が滴っている間にケーキを箱から取り出す。この瞬間が堪らない。クリスマスプレゼントを開ける時の、願いと期待と現実を擦り合わせるドキドキに似た感情。
箱から出てきた白とピンクのムースを見た瞬間、「美味しそう」が溢れ出す。ケーキを前にすると「美味しそう」以外の感想は割とどうでも良くなる。その後に遅れて香りがきて、味を想像する。
ナイフをお湯で温めて、ワンカット。再び温めて、ワンカット。綺麗に切ってお出迎えするための作業。綺麗にカットできないことも多いけれど、これはきっと楽しみと向き合うためにやっていること。面倒だと思う時もあるけれど、こういう丁寧さが美味しさに直結すると感じている。できるだけ、省かないようにする。料理の下拵えみたいな、儀式みたいな、そんな感じ。
儀式に召喚されたハンターが狙っている。
コーヒーの準備ができて、仕事まえの腹拵え。
楽しみを自分で拵えて、これで十分幸せで、でももうちょっと、倒れないくらいに背伸びして、今日も踏ん張って生きていく。
BGM:BASI「これだけで十分なのに」
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