本当にちょろい、僕の日常
朝起きて、暖房をつけて、その足でそのまま湯船にお湯を張る。寒いからってこのまま布団に戻ると二度寝してしまいそうなので、そのまま服を脱ぎ、まだ足の甲までも溜まっていない湯船に身体を入れ、背骨と底をぴたりと合わせて湯に浸る。
家族以外に合わない予定なので髭は整えない。でも、12月30日をだらけてしまうとそのまま大晦日も年始もだらけてしまいそうだから、コンタクトはして、服もそれなりのを着よう。なんて考えながら、少しずつ溜まる湯面に合わせて姿勢を正し、電動歯ブラシに手を伸ばす。
電動歯ブラシは湯船で使うのが一番良い。と思っている。洗面所で服を着ながら使うと口の外に泡が飛び出すので、遠慮がちに厳かにしか磨けない。けれど、湯船の中だとそんなことを気にせずに身体も口の中もきれいに磨くことが出来る。お風呂場で歯を磨くのは行儀が悪いと言う意見を見かけたことがあるけれど、マナー講師がマナー講義のために作ったマナーじゃないの、それ。洒落臭い。
お風呂から上がる頃には部屋も暖まり、化粧水をつけて、鼻の頭のなかなか治らない炎症を中心にシカクリームを塗る。思えば今年の年始から鼻の頭を赤くして「今年一年赤くなる兆しだね」なんて笑っていたけど、本当に一年通して赤くなっていた気がする。マスクのせいかも知れない。でもまぁ逆にマスクで隠せていたので五分五分ですね、なんて心の中で虚空に呟く。化粧水やクリームをつけることに何の抵抗もないけれど、世間ではまだまだ男性が、おじさんが顔に塗り物をつける行為の是非を集計するくらい、浸透していない行為らしい。痒くならないし、唇も乾燥しないし、別に誰かに迷惑を掛けるわけでもあるまいし、洒落臭い。
服を着て、お湯を沸かして、熱々のコーヒーを淹れる。途中でコーヒーの粉を溢してしまって、危うく大惨事になる処だった。あっぶな、こんな時に大掃除なんてしたくない。北国の冬は激しく寒い。そんな寒い冬に大掃除だと外窓を拭いてい姿を見ると、気持ちの良い初夏にやればいいのにと思ってしまう。洒落臭いけど、風習や性分なんでしょう。
熱々のコーヒーと、この時のために準備していたチョコレートケーキを用意する。清竜人を流しながらTwitterをみていると、今年配信された金子駿平のライブ映像が大晦日に再配信されるというpostをTLで見かけた。オヤツとコーヒーを準備して臨んだあの日の感触が、目前のチョコレートケーキとコーヒーに重なる。シンクロニシティ、バタフライエフェクト。キミが言った「チョコとコーヒーを準備して」は僕への私信だと今でも思っています。応援しています。
一通り朝の確認作業をして、コーヒーとチョコレートケーキを整えて、いよいよ本を読む。
昨日やっと手にした『推し、燃ゆ』。
表紙に合わせて同じピンクのカバーを付けてもらった、楽しみにしていた本。
もうすでに今日一日、良い日になりそう。今年は良い日で終われそう。
本当にちょろい、僕の日常。
BGM:金子駿平「ニューライフが待ってる」
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