『チ。』とそれぞれと、

『チ。 ー地球の運動についてー 』(作・画 魚豊)を読みました。

面白かったです。とにかく、続きが読みたくなりました。

世界を敵に回しても貫きたい美学。

作者のTwitter曰く「人類がクソおっきい岩を動かす話」。

今の私には異なる他者や異なる正義との向き合い方の話にも受け取れました。


作中ではC教の思想に背く異端思想は処罰を受けます。異なる思想や価値観の排除です。

愛を唱える宗教の中での異端思想への処罰、学がないので違和感を上手く伝えられないですが、宗教ではなくもっと身の回りのことに置き換えることはできました。


SNSでの誹謗中傷。過剰な批判。過敏な反応。ダーバーシティのあり様。諦め。

直近で言えばMー1優勝のマヂカルラブリーへの批判。


昔からあるけれど、いつかなくならないんですかね。こいういうの。

「自分と意見が違うこと」=「責めてよい理由」ではないって、きっと皆んながわかっているのに、ぜんっぜんなくならないの、本当にどうかしてますよね。


多様性や他者との向き合い方。自分と異なる価値観との向き合い方。

「自分と意見が違うこと」は当たり前であって、だからこそ愛すべき他者が存在するんではないでしょうか。ほら、わからない事って興味を惹かれないですか?ミステリアス〜!っていう魅力。

だからまずは一旦向き合ってみて、興味を持ってみて、そこから一緒の方向を向くのか適切な距離を取るのかを考えればいいんです。きっと。

ここらでもう一度、私も内省してみます。難しいから少しずつまず自分からやってみます。

皆さんも、一緒に考えましょうよ。

慈愛が解決すると思っているのですが、宗教の話をみているとそうでもないんですかね。

まずは全肯定的に慈愛を込めると、自分の心も平穏にイライラしないでいられるけど。


認知症の人との関わりも、いわば初めの一歩はここだと思っています。

理解しようとする歩み。同じ方向を向いた上で、適切な対応、それぞれの立ち位置での対応。

落ち着いて〜、価値観の違いはそのが悪人であることではないですよ〜。って声をかけたくなることもあります。


な〜んて事を思いながら読み進めました。

漫画の本筋とは違うかも知れないけれど、楽しめました。


漫画は第1集の引きがとても上手で次の発売が待ち遠しくなります。と思ったのも束の間、来月すぐに第2巻の発売!うまいですねぇ。

「歴史」の中でどう物語は進んでいくのか、どう真理として明るみに出ていくのか、そもそも本当に歴史の中の話なのか。

本当に楽しみです。とにかく読ませる引力が強い。


BGM:清竜人「それぞれそれぞれ」

だいだい舎

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